実はエシカルだったお着物。

『エシカル』。
最近、耳にする事が増えてきたワードです。

ウィキペディアで意味を調べると、
『エシカル(ethical)とは、「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞である。つまり、「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていること」を示す。』
と、あります。
そして、これを消費行動と結びつけて『エシカル消費』が、環境問題とか人権問題に配慮する上で必要であると言う事で最近耳にするようです。

もちろん、結局、我々人間が活動すれば、何がしかのエネルギーが消費されますし、それをどうこう言っても仕方はないですが、それでも、もはや大量消費がカッコいいような時代では無いって事ですよね。

そして、和服に目を移してみると、これが実に『エシカル』なんですよ!

もちろん、和服は高価なので、そうそう着ては出られないと考える方も沢山いらっしゃるのも分かります。そうなると、「どこが倫理的なの!?」ってお叱りをうけるんですが...。 
でも、箪笥の肥やしは逆にもったいない!
使ってこその着物です。

そして、和服には、長く着る為の工夫が沢山あるのです。

まず、形が変わらない事。

洋服ですと、年代で生地のカットの仕方から変わりますので、ラインなどに年代が現れます。なので体型が例え変わらなったとしても若い時に着ていた服を引っ張り出して着ると、妙に懐かしい感じになってしまいがちです。
その点和服は、形が変わりません。

ただし、全ての和服がまったく同じ形に縫われているのかと言うと、そうでもなく、着る人の体型等に合わせて、細かく違う形に縫われているもので、そこは和裁の奥深さとして、また別に語らせてくださいませ。

で、引っ張り出したお着物をお召になる時、大概、自分のサイズは変わっているんですね。(残念💦)
ここで洋服で、スーツとかですとファスナーが上がらない問題勃発なんですが、和服は多少のサイズの幅は誤魔化して着られちゃいます。和服は着付ける時にマイサイズに完成させられる衣服なのですね!😊

そして、更に!
ひっぱり出したお着物が、色がどうにも今の年取った自分には似合わなくなる問題。
これは若い方にお譲りするか、色を掛けての染め替えか、色を抜いて別の色に染めるか、と、なります。

そう。和服は誰かに譲る事を前提に作られているのです!

その為に和裁では、布を裁つ時に最低限の直線のハサミしか入れません。
洋裁で身体に添わせるカーブをカットするところを、縫いでカーブに仕立てます。

また、自分より大きな人(または大きく育った未来の自分)に譲る為、生地に余裕があれば、それを切らずに縫いこんでおくのです。

1枚の布を、人の手から人の手へと大切に譲り渡す事が前提となっている和服。
これってエシカルだと、思いませんか?





紬屋瑠璃猫

布が好きです。 更に、布を大切に扱う和裁の技術と出会い、 和裁と和服が大好きになりました。 着物生地を 和裁の技術も使いながら、 日々の生活の中で触れられるモノに 生まれ変わらせる商品作りを 心掛けています。 どうぞ日本の文化のなかで 育まれた数々の布の手触りを 感じて戴けますと幸いです。

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